今日も、わたしはよわこです。
お正月は、家族3人で映画に行きました。
父と母の好きなノーラ・エフロン監督の、『ジュリー&ジュリア』。1949年のパリと2002年のニューヨーク、時空の違う2人の女の人が、お料理をすることによって繋がり、それぞれの夢をかなえていくお話です。
ジュリアは大きな女の人。外交官の奥様なのに男ばっかりのコルドン・ブルーに入学して、有名な料理研究家なった人。ジュリーは小さな女の人。ジュリアの大ファンで、彼女のレシピを1年で500以上再現する、お料理ブログに挑戦します。
2人の共通点は、食べることが大好きなことと、優しい夫がいること。困ったときはどんなにワガママ言っても、ダンナさんが助けてくれます。いったいどうしたら、あんなに優しい男の人とケッコンできるのかしら…。特にジュリアの時代は、女の人が自由じゃなかったみたい。なのに、女の人が自由にふるまうことを止めたり意地悪するのは、男の人よりむしろ女の人のほうだったのが、興味深かったです。
映画の中に、フランス料理を作って食べるシーンが、ふんだんに出てきました。ブリーチーズ、舌平目のムニエル、ロブスター、茹でたアーティチョークにバター、サーモンのポワレ、子牛の赤ワイン煮込み(ブフ・ブルギニヨン)、鴨の骨抜きハーブ詰めロースト、ラズベリーババロア、チョコレートクリームパイ…うう、わたしもクリーム舐めたい…。母がイラストを書いた映画『ねこのひげ』も、食べるシーンがいっぱい出てきて、お蕎麦や日本酒を飲んでみたくなったけど、こちらはスクリーンから白い湯気とリッチなバターの匂いが流れてくるようです。
映画のあと母は、「お腹へった!なんか食べたい!…でも困ったわ、何を食べたらいいの?ごちそう見たあとにお好み焼きやラーメンはイヤだわ!」すると父が、「急に料理が作りたくなった。帰ろう。」と言うので、うちに帰って食べることにしました。お料理の映画を観たあとで、『食べたくなる母』と、『作りたくなる父』の違いは、どこからくるのだろう…。わたしはというと、「一度でいいから、本物のフランス料理が食べてみたい!」と思いました。ほんとうは「今すぐ恵比寿のロブションにつれてって!」と言いたかったですが、とても高そうだからやめました。
父が作った料理のメニューは、冷蔵庫に残っていた生ハムとリーフ・レタスとプチ・トマトのサラダ、サーモンとアボカドと生クリームのスパゲッティ。 「ボナペティ(さあ、召し上がれ)!」 わーい、おいしい!フランス料理じゃなくても、おいしいものを食べると、みんな幸せな顔になります。…そうか、映画の夫たちがあんなに優しかったのは、彼女たちが毎日おいしいごちそうを作ってあげたからなのね!わたしもお料理が上手になれば、どんなにワガママ言っても助けてくれる優しい人とケッコンできるかもしれない! …と思ったら、料理がヘタなうえにワガママな母が言いました。 「あーおいしかった!食べることが大好きなのと優しい夫がいるのは、あたしもおんなじね。♪ うふふー。」
…ごちそうさまでした。やれやれ!