『ちいさいおうち』は田園の小さな家が都市化の波にのみこまれていく内容の絵本。子供の頃からその絵本に描かれている事と同じことがいつも目の前で起こっていた。 ふと気づくと景色は変わり果てている。変わることがあたりまえで景色が故郷として記憶される前に変わってしまう。もし「故郷を思い起こす風景は?」と聞かれたら「クレージー・キャッツの映画の中にある。」と答えるしかない。ある人にとっては発展とか成長かもしれないが、子供の私にとってはただの変化でしかないのである。そんな事に慣れ親しんだあげく、何事にも冷ややかなひねくれ者が形成されたようだ。