今日も、わたしはよわこです。
なにか新しいことをしようとすると、「わたしなんかダメ」と、思ってしまうのは何故なんでしょう。マラカスを始めたのはいいけれど、ちっともリズムが合いません。DEEP PURPLEのCDに合わせて、わたしがしゃかしゃか振りはじめると、DEEP PURPLEの演奏が速くなります。集中しはじめるとだんだん遅くなっていきます。まったく意地悪なイギリスのおじさんたち!何度やっても同じです。やれやれ、やっぱりわたしは、ダメな子みたい…。そのとき、ヤモリのゲコが叫びました。「足もと見なさい星人がやってきた!」 * ”足もと見なさい星人”は人間の耳に寄生する宇宙人で、遠くに向かって進もうとすると、決まって「足もと見なさい」と耳打ちするのだそうです。町を歩いていて、目の前や足もとばかり見ている人がいたら、彼らの耳をよく見てみてください。きっと、小さなタコのような生き物がはりついているはずです。* ゲコが聞きました。「ほんとうにダメ?」「…うん。」「ほんとうに、ほんとうに、ほんと~~~にダメ?」そこまで聞かれると、自信ありません。だって、心のどこかでほんのちょっぴりだけ、「わたしだって、できるかも」という気持ちがあるからです。するとゲコが言いました。「自分がダメなんじゃなくて、ダメな自分を見たくないだけでしょ。」…そうか。言われてみると、わたしもいつも下ばかり見ていることに気がつきました。あわてて頭を振りました。ぷるぷるっ。タコは飛んでっただろうか?…今度は宇宙に向かって、マラカス振ってみます。